Gyun*Gyun

録音やアレンジに使用しているSONARの事や日常の悩みなど

デンが星になった

4/29の朝7時ごろ息を引き取った。

思い出すと落ち込むだろうけど、この時の様子を覚えておく事の方が大事な気がするから忘れないうちに書いておきたい。

・デンの鼻に膨らみ

去年の12月に母がデンの鼻の膨らみに気づき鼻が詰まってるような音もした。気になったので病院へ。先生と相談をし癌の可能性も考えた上で、先に簡単で予算があまりかからない歯槽膿漏の治療をしていく事になった。

先に歯槽膿漏の治療をする事になったのは、鼻の詰まりの原因が歯槽膿漏の可能性もある事と、癌治療の場合予算の高さと、顔の場合デンにかかる命のリスクがあったから。
ネットで顔の癌治療をしている猫ちゃんの写真を見たけど、こうなってまで延命する位なら楽になって欲しいと思った。

 

・治療を開始した

抜歯を2回し、2回とも抜いた後は口臭が消えデンも特にしんどい様子は無かったけど、鼻の腫れと音は変わらなかった。病院から帰ると久しぶりに早足で家に入っていったのが印象強い。よっぽど怖かったのか。抜歯で今まで我慢してた痛みから解放されたからなのか。もっと早く抜いてあげればよかった。

 

・最期

結局、腫れは最後まで少しずつ大きくなり、鼻の詰まったような音も酷くなった。
旅立つ数日前から目頭に小さな腫瘍らしきものがあったので、予測だけど顔の中に腫瘍が出来て、それが大きくなり呼吸器官を圧迫していたのかもしれない。

旅立つ前日から息苦しそうな様子で次の日の朝4時くらいから涎を垂らし始めて次に全身の痙攣、錯乱状態で手が付けられない状態だった。暴れるので家具にぶつかってケガをしないように周囲の物を片づけて布団を敷いてデンをそこにそっと置いた。
同じ部屋にいてあげたかったけどデンが僕や周りの物を認識出来てない様子だったので怯えさせてはいけないと思った事とこっちが攻撃されるんじゃないかという怖さも正直あって隣の部屋から襖を少し開けてパソコンの音を消して様子をうかがう事にした。早く錯乱状態が収まって欲しいと願った。

隣の部屋にいても聞こえてくる呼吸音と暴れる様子から、生きたいというデンの想いが伝わってくるようだった。

7時ごろデンの唸り声が少し小さくなったので側に行くと痙攣は収まってて息が弱々しかった。体に手を当てると若干呼吸をしていたけど、すぐに止まった。デンに耳を当てると何も音が聞こえなくなっていた。寝ていた母親を起こして「デンが死んだよ」と伝えた。

デンを抱きかかえるとぐったりして、もうここにはデンの魂はいなかった。

・斎場へ

以前にケガをしていた少しの間に保護した事のある野良猫のトラを焼いてもらった地元の斎場へ連れて行く事になった。トラは生前デンの事が好きだったけど、デンはトラがうちに来ると少し嫌そうだった。だけど一人で寂しいよりはいいかもしれない。など考えた。

次の日の午後、デンを箱に詰める為に母と二人で持ち上げて「おもたw」と言って笑った。まぶたの水分が少し抜けたせいか目が芸人の間 寛平みたいになってた。笑ってごめんね。

トラの時は天気が良かったので買い物カートに入れて2キロほど歩いたけど、この日は雨がひどかったのでタクシーで向かった。遺体を引き渡す時の事務手続きは一瞬で終わるので母親は家で留守にしてもらった。

 

・次の日

次の日に朝からデンのトイレ等の掃除をし、午後から病院へ駅で買ったワッフルを持ってお礼と報告へ行った。先生は「癌だったとしたら腫瘍が脳に影響を与えたのかもしれないね。」と。検査をした訳じゃないから実際はわからないけど。

ショックが大きいらしく眠くなるとデンの鳴き声が聞こえたり、白いタオルの固まりがデンに見えたり、物音がするとデンの仕業かと思ってしまう。どれも一瞬の事だけど。母親も同じ症状らしい。

・ありがとう

悲しみも大きいけどうちに来てくれた事、一緒に過ごしてくれた事の感謝が大きくて暖かい気持ちでもある。

うちは母と二人暮らしな上にあまり仲が良くなく衝突も多かったけどデンにかなり救われた。それが無駄にならないように母とは揉めない様に心掛けたい。

デンのいた時間は本当に幸せだった。こんな可愛い奴がうちに来てくれたんだ。
感謝しかない。今までありがとう。闘病と通院もお疲れさまでした。